Rolandのカルトクラシック・シンセD-50がBoutiqueシリーズ入り

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    Mon, Sep 11, 2017, 10:09
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    Resident Advisor
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  • 初期テクノや80年代のポップに影響を与えたデジタルシンセサイザーをコンパクトサイズで再現。
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  • Rolandが、Boutiqueシリーズの最新作としてD-05を発表した。 本機は、Rolandの'80年代後半から'90年代初期にかけてのフラッグシップ・デジタル・シンセサイザーであったD-50を再現したモデル。D-50は、1989年にYamahaが発表したDX7と並ぶヒット製品だったが、DX7がFrequency Modulation(周波数変調)音源を採用していたのに対し、D-50は「音素片」と言われる短いPCMサウンドのアタック部と波形合成されたサステイン部のミックスするLA(Linear Arithmetic)音源を採用。この音源技術によって、アナログ・シンセサイザーでは不可能だった、複雑で非調和な音を実現した。 D-05は、オリジナルのLA音源をDCB(Digital Circuit Behavior)テクノロジーによって再現したほか、アッパー/ロワーのミックス・コントロールに重要なジョイスティックも搭載。内蔵のコーラス、リバーブ、ディレイ、EQエフェクトのほか、64ステップのポリフォニック・シーケンサーとアルペジエーターも搭載する。本機はUSBバス電源での動作に加え、電池駆動にも対応。コンピューターとの接続時にはサウンドカードとしても機能する。 D-50は、Michael JacksonやVangelis、Jean Michel-Jarreなど数多くのミュージシャンが使用してきたシンセサイザーだ。また、ベルのようなリードトーンをはじめとする複雑な音色が好まれ、初期テクノやエレクトロにおいても定番機材の1つであった。
    また、シンセ音源とPCM音源をハイブリットで合わせ持つLA音源によって、実験音楽やその他テクノに適した、アブストラクトで発展性のあるトーンを生成することもできた。
    しかし本機の強みは、ソフトでAphex Twin調なアンビエント・パッドでもある。
    Rolandは、D-05を2017年9月29日に発売予定。予想販売価格は¥46,000(税抜)となっている。
RA