LAという街を理解するのには一生かかる。Ed Ruschaは、この街のエンドレスな高速道路、ぼんやりと霞むライト、そして唖然とするようなエネルギーを、彼のシンセサイザーを通して表現する。本名名義(同じ名前を持つ彼の父親は、著名な現代美術アーティストだ)ではファーストアルバムをリリースしたばかりの彼だが、Ruschaは'90年代初め、シューゲイズバンドMedicineのメンバーとして音楽活動を開始した。以来彼のアウトプットは、無秩序に広がるLAの街のように、様々な方向に広がり続けている。彼は、ウィークリーイベントDub Clubのレジデントとして活動し、ダブパンクバンドFuture Pigeonを立ち上げ、そしてSuzanne Kraft(Blasé名義)やWillie Burns、Thomas Bullock、最近ではイギリスのカルトアクトWooとコラボレーションしている。そして彼はその間ずっと、街中のガレージセールやリサイクルショップで機材や服、レコード、本、アート、切符などを集め続け、現在自身がマンスリーラジオ番組をホストしているDublabの近くに構えたスタジオに溜め込んできた。
Ruschaのソロ・ハードウェア・エクスペリメントの多くはSecret Circuit名義で発表されてきたが、本名名義でアルバムをリリースしたのは自然な流れだったように感じる。『Who Are You』は、彼のこれまでの作品の集大成だ。ファズギターとコズミックなシンセ、ダビーなベースラインが、サンセットに向かってモータリックなペースで進む。Ruschaはライブシンセとシーケンサー、ギターを使用し、"Who Are You"のライブバージョンと、未発表曲の"You Are Who (Pt.2)"を演奏してくれた。尚、このセッションは、昨年LAで開催したRAのイベントシリーズCommunity Connectionsの一環で、Lot 613にて撮影したものだ。
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