
読者投票による今年のトップDJ100人
尚、投票の精度を保つため、今年も昨年に引き続き投票期間を3日間に限定し、またRAメンバーの今年のイベントダイアリーに掲載されているDJたちのみを投票対象にしたが、再び上手く機能したようだ。今年はまた新たな1位が生まれると共に、ニューカマーや大幅なランクアップを果たしたDJたちなどもまんべんなく選出された。
読者投票によって決定した2013年のトップDJたちを是非確認してもらいたい。
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19.大抵のDJは感情表現が上手ではない。ストイックにDJをしている彼らは、歌詞を通じて自分たちの気持ちを表現することもない。しかし、Mano Le Toughは例外だ。自身のトラックで美声を披露するアイルランド出身のMano Le Toughは悲しげなメロディーを愛するアーティストで、実際、涙を流す彼の姿はジャケットに使用されており、ハウス界のモリッシーと言えるだろう。パーティを盛り上げる才能も持ち合わせている彼がトップ20入りを果たしたのは納得の結果だ。
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8.
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7.長年に渡り数々のパーティに出演してきた今でもRicardo VillalobosはDJにおけるインスピレーションを失っていないが、かつて本人はその秘訣に関し「砂場で何時間も遊んだり、友達と一緒に10時間サッカーをする子供の感覚と一緒だ」と回答している。そして彼が好調の時は、私たちもその感覚を感じることができる。フロアに笑いかけ、友人たちと笑い合い、トレードマークとも言える自信に満ちた急展開を演出する彼の姿を見れば、DJ以外をしている彼を想像することはできない。
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1.Dixonの信念はぶれることがない。ベルリンで長年に渡りスキルを磨いた後、2007年から徐々に頭角を現してきた彼は、メロディーやヴォーカル、そして独特の暖かみを用いながらストーリーを構築していくDJとして評価を高めていった。そしてそれから6年が経った今年、その特徴は更に磨きがかかっている。彼のアプローチは言葉にしてしまうと簡単かも知れないが、そのプレイは「分かりやすさ」と「信頼できるアンダーグラウンド性」というある種の「矛盾」が奏でられており、安心できる反面、予想できないという独特のものだ。そしてこのバランス感覚こそが、年々高まる彼に対する評価に繋がっている。 Dixonの勢いを支えているのは、 meのFrank WiedemannとKristian Beyerと共に運営するInnervisionsだ。2005年にSonar Kollektivのサブレーベルとしてスタートしたこのレーベルは彼らの音楽性を具現化する存在として機能しており、これまでに“Envision”、“Howling”、“Gotham”など独特のフックとエモーションが組み込まれた楽曲性の高いトラックを数多くのクラブヒットをリリースしている。その彼らの美学がベストの形で表現されたのがInnervisionsが展開しているイベント、Lost In A Momentだ。このタイトルは今年初めて使用されたものだが、ついに自分たちのミッションを表現する名前を見つけたと言えよう。Dixonは数多のダンスフロアで最高の瞬間を生み出すというアートを創出しており、それが今年の順位に繋がった。