- Kompaktの直営サブ・レーベル、Ecstaticの運営を任されているオルタナティブ・テクノ/シューゲイズを探究するアングロ・イタリアン・デュオWallsがこれまでにないほどダンスフロアー・オリエンティッドな2曲を届けてくれた。くたくたに擦り切れたようなエレクトロ"Urals"では、継ぎ接ぎの音色構成やMoroder調のシンセ、細切れになったスネアがミックスされている。多幸感をシャーマニックに追究するその姿勢は、近年のJames Holdenの音楽さえも彷彿させる。
"I Can't Give You Anything But Love"には、聴き手を不快なほど困惑させかねないような多幸感的展開がやや含まれている。えぐるようなアシッドのオシレーションが分厚く巨大に配置され、アナログシンセはバグパイプのようにけたたましく、フィードバックや獣の雄叫びが差し込まれる。もしAlessio NataliziaとSam Willisの2人を気の良い奴らだと思っていたなら、この曲を聴いて考えを改めたほうが良いかもしれない。
TracklistA Urals
B I Can't Give You Anything But Love