Gonno - Obscurant

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  • 従来の定義では「Obscurant」はクラブミュージックにあてはまるだろう。しかし、この作品が暗い部屋の中でプレイされている光景を思い浮かべるのは難しい。というのもInternational Feelから2枚目となるGonnoのEPでは、初夏の公園を歩きまわっているかのように、メロディが暖かく自然な光で輝き、その他のサウンドも辺りを自由に漂っているからだ。特にそのように感じられるのが"Obscurant"で、アルペジオによるシンセの音階と柔らかく叩かれるシンバルによる揺らぎの中をトラックは進んでいき、ベル、細かくうねるベースライン、弾けるようなハイハットによる音の洪水が広大な空間に流れ込んでいく。 "A Life With Clarinet"でのエレキハープは、ドラムの音と競争しているかのようだ。意識を引き付けるドラムが徐々に構築されていき、クラッシュシンバルとスネアのフィルに向かって高まっていく。ハウスの基本的な構造を持つトラックだが、そのサウンドはニューエイジのカラフルな光の中を駆け抜けているような印象だ。Call Superによる"Obscurant Inna Loft Mix"を動かしているのは野暮ったいベースラインだ。原曲では全てのサウンドが一気にトラックの中に持ち込まれていたが、Call Superは、拍子を刻むリズムの間をくるくると舞う鳥のさえずりやフルートを使ってサウンドをゆっくりと展開させている。
  • Tracklist
      A1 Obscurant A2 A Life With Clarinet B1 Obscurant" (Call Super Inna Loft Mix)
RA