Rébeval - Rébeval

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  • Ron Morelliがブルックリンを離れパリに向かった時、その決断が大したことではないかのように、いたって平然と振舞っていた。昨年、Inverted Audio(英語サイト)のインタビューで彼は「飛行機の移動は短くなるし、食べ物も美味くなったけど、それ以外は、いつもと変わりはない」と語っている。ヨーロッパに拠点を移してからも、L.I.E.Sは変わらず「クラブに行くのが嫌いな人のためのクラブミュージック」(英語サイト)を届けてきた。そのリリースは月に2.1枚というペースだ(サブレーベルRussian Torrent Versionsを含めれば月に2.8枚になる)。しかし、いくつかの変化もあったようだ。これまではニューヨークの中心的レーベルだったL.I.E.S.は、今ではますます世界的に認知されるようになっているが、その理由の一部になっているのは、パリに住むアーティストたちだ。パリで最初にL.I.E.S.からリリースしたのは、2013年に話題を巻き起こしたEP「From White To Red」の作者Voiskiだ。そして今回、Rébeval名義でテクノを制作したDJ Deepが、レーベルに仲間入りを果たす。 新たな名義にも関わらず、荒々しく鼓動するテクノの馬力を持ったRébevalが生み出すグルーヴには、ハウシーな感覚があり、僕らが愛するいつものDJ Deepの姿がうかがえる。EPの幕を切る"Chantage"(フランス語で「恐喝」の意味)では、巨大なクラップと暖かくキャッチーなベースラインによって明るい雰囲気が生まれている。不気味なシンセによる"Brainiac"と、這うようなアルペジオによる"Naggin" - 他2つのトラックはもっと威圧的だ。どのトラックでも、重々しくジャッキンなグルーヴに圧倒される。汚した質感も少しあり、L.I.E.S.らしさを感じさせるが、本作は「クラブに行かない引きこもりのための音楽」には決して聞こえない。
  • Tracklist
      A1 Chantage B1 Brainiac B2 B Is Naggin
RA