Guilhem Monin - Omen EP

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  • ロンドンのハックニーウィックで行われているウェアハウス・パーティーに頻繁に通っている人なら、Colorsという集団に出くわしたことがあると思う。その大半がフランス人というColorsは、2013年の4月から、このエリアにある工場など様々なスペースを使って、豪華で楽しげなパーティーを繰り広げている。そのパーティーでは、「銀色に輝く月とスペースディスコ」「千夜一夜紫物語」「ヒョウ」といった衣装のテーマが設けられ、聴き心地のいいハウス、テクノ、ファンク、そして、ディスコがプレイされる。DJやプロデューサーによって開催されているパーティーということもあり、Colorsがレコードレーベルも手掛けるようになるのは時間の問題だった。今回、レーベルから2枚目のEPとなる本作を提供することになったのは、Colorsの設立者の1人、Guilhem Moninだ。 "Omen"と"All The Way Back"を聴いて、これがMoninにとって初めてのリリースだとは思う人はいないだろう。両トラック共に、クラシックなハウスに根付いた暖かなグルーヴに、歯切れの良さとキャッチーなメロディを混ぜ合わせたトラックで、フロアの雰囲気を掴むことが期待できる。セクシーなボーカルの断片をサックスのソロとどっしりとしたベースラインに織り込んだ"Omen"が特に素晴らしい。安易な印象になりがちな組み合わせだが、このトラックはどこか品があり、ウォームアップに適した仕上がりとなっている。"All The Way Back"も同様に耳触りがいいのだが、繋ぎ合わされたボーカルとシンセによって、ぎこちなさが生まれてしまっている。そして、"Omen"のリミックスを担当したのは、Colorsにもゲスト出演したことのあるアメリカン人プロデューサーBoo Williamsだ。荒々しいクラップと鋭いシンセを投入ながらも、原曲のシャッフル感を保つ丁寧な仕事で、ピークタイム仕様のトラックが生み出されている。
  • Tracklist
      A1 Omen B1 Omen (Boo Williams Reckless Chicago Dub) B2 All the way back
RA