Taal Mala - White Label Renegade

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  • Taal MalaことKeenan O'Connorは長きに渡ってバンクーバーのベース・ミュージック・コミュニティの支柱として活動してきた存在だ。彼のDJセットのテンポは非常に幅広い他、ダブステップと同じくらい容易にラガ・ジャングルを制作するなど、カメレオンのように変幻自在な特徴がある。しかしながら、彼の仲間の多くと同様、自身の作品のホームとなる場所が見つからず、デモ・トラックが埃を被っている状態だった。そこで今回、Western Canadians SanctumsやMichael Redといった仲間にスポットをあてたカルガリーのレーベルModern Mathが、その流れを変えるために登場した。 "White Lable Renegade"は、Taal Malaを紹介するには素晴らしいトラックだ。20個の際立つドラム・サンプルのように聞こえるものは、高速ジャブのラッシュへと束ねられていき、削岩機の上に乗りながらダブステップのトラックを聞いているような印象を与える。O'Connorの音楽のトレードマークでもあるが、ここには呼吸する余裕は一切無い。Grenierのリミックスは、グライム・スタイルのストリングス・サンプルの中へタイトに収まっており、ストリングスには最初、違和感があるが、巨大なグルーヴに差し掛かると、混沌としたオリジナル・バージョンの中に失っていたメロディ要素が曝け出されている。 デジタル・トラック2曲は、O'Connorの個性に深く入り込んだものだ。両トラック共に、BPM160で高速移動しているが、非常に異なる展開を見せている。"Bubble"は基本的に、音飛びしているCDのようなサウンドが突き刺さるマイクロ・ジャングルといった内容で、"Love Lies Bleeding"は、時折、浮かんでは消えていくパーカッション要素を伴ったシンセ多用のドラム&ベースだ。両トラックとも、高速なテンポを予測不可能な感覚でバランスを取っている。つまり、そこから得られるスリルは、そのスピードを勝っているということだ。
  • Tracklist
      01. White Label Renegade 02. Bubble 03. Love Lies Bleeding 04. White Label Renegade (Grenier Remix)
RA