Dorisburg - Smuts

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  • Dorisburg、本名Alexander Berg、は機能的なディープハウスのマスターだ。このように言うと、からかっているように聞こえるかもしれないが、そうではない。Bergは、この2年の間にいくつかのパーティー・アンセムを発表している音楽ユニットGenius Of Timeの1人でもある。例えば、"Houston, We Have A Problem"や、さらに素晴らしいのはFirst Choiseの"Love Thang"をリワークしたトラックなどが挙げられる(プレイされ過ぎていなければの話だが。)今回のソロ活動において、Bergはより繊細な方向性に進んでおり、魅力的なディープハウスによる冬らしいトラックを仕上げている。 Bossmusikなる新レーベルの1枚目となる「Smuts」では、Bergが最も得意としていることを行っており、いつもより妖しげな世界観になっていることが分かる。タイトル・トラック"Smuts"はダーティーでファットなトラックだ。うめくようなベースライン、霧がかったコードと一緒に、少し船酔いになってしまいそうになるほどトラックが揺れ動いている。"Studs"は全体的にドラム・サウンドから作り上げられており、グルーヴを構築していく過程の序盤において機能的なものとなるだろう。この点は、Bergがこれまで得意としてきたところであり、このトラックでは、そうした方向性をさらに全面に押し出している。スタッカートなリズムが互いに重なり合っていくにつれて全体が騒がしくなってくると、再びシンプルでゆったりとした構成に立ち返る展開になっている。両トラックを聞けば、このアーティストとレーベルをチェックしなければ、と思うようになるだろう。
  • Tracklist
      A Smuts B Studs
RA