Francis Harris - You Can Always Leave

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  • Fransic HarrisがAdultnapper名義として制作しているフロア仕様の作品には憂鬱な空気が漂っているが、彼が本名名義でリリース予定のセカンドアルバム『Minutes Of Sleep』の先行シングルとなる今回のEPでは、それをさらに全面に打ち出した形になっている。"You Can Always Leave"でのNo Regular PlayのGreg Paulusによる陰鬱なトランペットによるアレンジから、"Radiofreeze"における、かろうじて感じることの出来る旋律まで、柔らかく煙たい悲しみが、収録曲の中心部に流れている。"You Can Always Leave"ではゲスト・ボーカルとしてデンマークのシンガーGry Bagøienをフィーチャーしている。こもったような、しかししっかりと主張するキックと悩ましいハットが作り上げるフレームワークの上に、焦がれるような彼女の歌声がゆっくりと景色を作り上げていく。 控えめに旋律が奏でられる"Radiofreeze"では、スローモーションなリズムが、Brendan Golleによる柔らかなキーとくるくると漂うようなチェロと共に用いられている。対するDJ Sprinklesによるタイトル・トラックのリミックスは催眠性が非常に強く、本作を不可欠な作品にまで仕立て上げているものだ。このリミックスは水中で鳴らされているかのように響く特徴的なパーカッションとベースの上に作り上げられている。オリジナル・バージョンでのトランペットやボーカルのメロディ・ライン、そしてエキゾティックなビートの断片が、その舞台の上で踊るように浮かんでは消えていく。間違いないプロデューサーの手による華麗で雄大に広がる12分間の音景色となっている。
  • Tracklist
      A1 You Can Always Leave A2 Radiofreeze B DJ Sprinkles (Curtains) Remix
RA