Ulrich Schnauss and ASC - 77 EP

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  • 挑戦的な4作目のアルバムのリリースに先駆け、この特別企画EPにおいてUlrich SchnaussはJames "ASC" Clementsとコラボレートしている。一見意外な組み合わせにも思えるが、この2人はお互いを認め合う仲でもある。今年始めに行われたインタビューにおいて、SchnaussはClementsやAutonomic勢のプログレッシブなドラムンベース・シーンを賞賛していた。いっぽう、Clementsやその周辺のトラックメイカーも皆Schnaussの優雅な楽曲性をインスピレーションの源としていたことを口にしている。 Kid Locoが90年代中期に手掛けていたラウンジ・サウンドを引き合いに出せそうな牧歌性を持ったタイトル・トラックはClementsのシンセティックなベース・スケープというよりは、Schnaussらしい夢見心地のエレクトロニカに近いように思える。"Pyramids"にも同様のことが言え、深いアンビエンスの中で穏やかな揺らぎを見せている。Clementsのテイストは"Theta"での硬質なフューチャリズムにおいて絶妙な調和を見せており、"Moiré Pattern"ではTubular Bellsを思わせる美麗なチャイムのオーケストレーションが見事にEPを締めくくっている。
RA