- リスボンのゲットー・サウンドの新しい刺客
- この写真を見ると、DJ Firmezaの魅力や、彼が所属するシーンの様子が垣間見えるかもしれない。これは、今年の夏にロンドンのCafé Otoで行われたPríncipeのショーケースにて撮影された写真であり、Firmezaのセットで盛り上がったダンスフロアの熱気が、DJブース内まで飛び火した瞬間をとらえている。クドゥーロ、バティーダ、そしてアフロハウスといったスタイルが混ざっていたこの晩のサウンドは、テンポが早く、リズムは複雑で、果てしなくエネルギッシュであった。リスボンのアフロ・ポルトガル・クラブ・ミュージック・シーンをルーツとするこのサウンドは、近年リスボンの外へと勢力を拡大しており、主にその拡大を押し進めているのがPríncipeというレーベルである。去年、RAのRyan Keelingが同シーンを取り上げた記事を執筆して以来、このレーベルは数々のアーティストを世界進出させており、UKのWarpがこのサウンドを集めたコンピレーション・シリーズ、『CARGAA』をスタートするまでに至った。DJ MarfoxやDJ Nigga Foxといったシーンを牽引するアーティストたちはギグのオファーが各地から殺到しており、弱冠20歳のFirmezaもその仲間入りを果たそうとしている。
Firmezaは、同シーンの多くの才能と同じく、主に自身の楽曲をプレイする腕の立つDJとして、リスボンで注目を集めている。彼のトラックは賢く、効果的なドラム・プログラミングを主体としており、ときには変化球も期待できる。リリースとしては今のところPríncipeからスプリットを出しているほか、『CARGAA』の2枚目のコンピレーションに参加しているのみだが、10月にはPríncipeより初のソロ作となる、6曲入りの「Alma Do Meu Pai」をリリースする予定であり、彼の才能がより深く味わえる作品なだけでなく、亡くなった彼の父親に捧げた作品になるそうだ。Firmezaが手がけてくれた、短いが濃厚な今回のRAポッドキャストは、収録曲が全て自身の未発表曲であり、彼が今どれだけ制作モードになっているかが伺える。
まずは近況報告をお願いします
勉強をしていた。
ミックスの制作環境を教えてください
彼女の家で録ったよ。
ミックスのコンセプトについて教えてください
君たちへ届けることが、インスピレーションだった。
ここ1年でリスボンのシーンはどのように変化しましたか?
かなり発展したし、俺たちにとってチャンスが増えたんだ。
今後ビッグになりそうなプロデューサーは?
DJ Dadifox、DJ Liofox、DJ Nervoso。
今後の予定は?
1stレコード「Alma Do Meu Pai (my father's soul)」がPríncipeよりもうすぐ出るんだ。愛と、もうすでにこの世にいないことへの哀しみを込めて、父親に捧げる作品だ。神のご加護を。
TracklistIntro beats Firmeza
DJ Maboku & DJ Firmeza - Tamos De Volta
DJ Edna & DJ Firmeza - Infinitos Dos Brancos
DJ Firmeza - Beat Martin Lopes
DJ Firmeza - Tuganda Rija
DJ Firmeza - Terrorista
DJ Firmeza - Alma Do Meu Pai
DJ Dadifox & DJ Firmeza - Rererere (Edit Remix PDDG)
DJ Firmeza - Noite Príncipe
DJ Firmeza - Revolta
DJ Firmeza - Instrumental Dos Numeros
DJ Firmeza - Descansa Em Paz Rmx
DJ Firmeza - Rererer Fifaz Fifaz Rmx