- ハーグからの多様なサウンド
- 荒削りで、自立心が強く、気どっていなくて、楽しい。ハーグ出身のアーティストたちが熱狂的な支持を得ている理由は一目瞭然だ。同市を代表するプロデューサーとしてはLegoweltがおり、Guy TavaresとBunker Recordsは長い歴史とそのパンク精神が高く評価されている。そして、Intergalactic FMを通じて同市のサウンドを世界へと発信しているのが、I-fだ（去年5千ユーロの税金の支払いに追いやられたときに寄付をよびかけると、たった36時間で目標額に達することが出来たことからも、同ラジオ局の人気が解る）。このラジオ局は24時間に渡ってイタロ、エレクトロ、ミニマル・ウェイヴ、ディスコ、アンビエントや、その他Ferenc van der Sluijsが好む奇妙なサウンドを届けている。隠れたイタロの名曲を掘り起こして届ける人気ラジオであったCybernetic Broadcasting Systemの生まれ変わりとして、2008年にスタート。ここしばらくvan der Sluijsは自身の作品のリリースを行っていないが、1998年のアルバム『Fucking Consumer』や、大ボリュームのアシッド・シリーズ『Lost Tracks For Lost Minds』など、感心せざるをえないリリース歴を誇っている。彼が主宰するViewlexxとMurder Capitalといったレーベルからは、他のアーティストの作品も沢山リリースしてきた。
Van der Sluijsはもうかれこれ90年代初頭から活動を続けているが、そんな彼にとっても2015年は重要な年となりそうだ。今年はViewlexxの20周年であり、それを祝うコンピレーションEPを準備している。同作には、久しぶりにスタジオに入ったI-fとLegoweltのコラボ曲も収録。そしてMurder Capitalは、RAのお気に入りである謎多きアーティスト、Gesloten Cirkelからあと数作12インチをリリースする予定。更に、Van der Sluijsは最近長年の友人であり、共同制作者であるIntergalactic Garyと手を組み、ハーグのお気に入りのカクテル・バーZaharaでパーティーを開催。Van der SluijsはViewlexxとMurder Capitalの過去作のレコードのみをプレイした。その2時間半のセットが、今回のポッドキャストとなる。ロウなシットなので覚悟を。
I-fは6月18日、バルセロナのEl MonasterioでのRAのパーティーに出演。彼以外にはAndy Stott、Erol Alkan、Jackmaster、Gerd Janson、Felicita、Leon Vynehall、Pearson Soundらが登場。
近況報告をお願いします
沢山DJギグをこなして、Murder CapitalとViewlexxのレコードを出して、Panama Racing Club / Intergalactic FMで働いている。つまり相変わらずだよ。
ミックスの制作環境を教えてください
このミックスはスへフェニンゲンのZahara Cocktailbarにて、Intergalactic TVの一環でヴァイナルのみでプレイしたものの録音音源だ。そこでは毎月V For Vinylを、ゲストを入れたり入れなかったりしてやっているんだ。
ミックスのコンセプトについて教えてください
Murder CapitalとViewlexxからレコードをリリースし始めてもう20年が経過するから、新世代のレコード購入層に過去作を知ってもらうためにも、これまでリリースしてきた作品のみでプレイすることにしたんだ。こういったレコードに興味を持ってくれる人達がいて嬉しいよ。それに、ヴァイナル・オンリーのセットはなかなか出来ないから楽しかった。
Intergalactic FMは最近どうですか？
良い感じだよ。Panama Racing Clubもスタートできて良かった。IFMの欠けていた部分を補えたと思う。誰も入れないプライベートなディスコというのは昔からやりたかった事なんだ。その上、Hotmix Foundationはハーグで年に一回Eastern Neighbours Festivalという映画祭をやっているんだ。ヨーロッパの主に東部の映画のみを上映する。音と映像が両方できて嬉しいね。
あなたは最近スタジオに入ったそうですね？また制作をしたいと思ったきっかけは？
たった数日間だけだけどね。Panama Racing Clubで3日間セッションをやったんだ。そこで色々と作って録音した。また違うセットアップで違う人達とやるかもしれないよ。
今後の予定は？
相変わらずさ。未だに音楽で仕事できて光栄だし、幸せだ。