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RA.444 Dorian Concept

Published
Dec 1, 2014
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119 MB
Length
00:51:40

エキセントリックな男が誘う音楽旅
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「昔から、無駄を省くことに惹かれていた」と、オーストリア人アーティストOliver Thomas Johnsonは、自身のニューアルバム『Joined Ends』について語った。皮肉にも、彼の名が売れるきっかけとなった楽曲群、例えば2009年のポスト・ダブステップ爆弾『When Planets Explode』に収録されていた曲などは、どちらかというと音数の多い傾向にあった。Ninja Tuneからの発売となった新作では使用機材を変更し、数台のアナログ・シンセと、エレクトリック・ピアノ、そして自身のヴォーカルを活用するという新しいアプローチをとっている。今回のJohnsonのRAポッドキャストは、その最近の変化の源となったインスピレーションを集めたものになっている。自身の楽曲をふんだんに使用していながらも、Dimlite、Letherette、Ryuichi Sakamoto、Ovalらの楽曲も含んでおり、一見意外な選曲も聴いてみれば違和感がない。それは、Johnsonが曲間に自身のシンセ演奏を取り入れているからでもあり、ライブとDJの中間に位置するハイブリッドなミックスに仕上がっている。どういったサウンドに彼が反応するのかが解る、とてもパーソナルなミックスである。 近況報告をお願いします ニューアルバムのツアーを行っていたんだ。僕と、親しい友人の2人で今年の夏頃に新しいライブセットを組んだんだ。高く評価しているミュージシャンたちとステージを共にすることができて最高だよ。ソロでもライブはやっているけど、今はこの新しい編成にしばらく重点を置きたいんだ。“ただの”キーボーディストにまた戻ることができて嬉しいんだ。それ以外では、しばらく休暇をとって絵を描いていた。 ミックスの制作環境を教えてください ウィーンの自宅のスタジオで、Cubaseでトラックを結合する作業をやって、その上からシンセ（Roland SH-101, Korg MS-10, Moog Prodigy)なんかを足して、曲の繋ぎ目をよりなめらかにしたんだ。 ミックスのコンセプトについて教えてください まず一方では、『Joined Ends』の制作をする上でインスピレーションとなった音楽を披露したかった。あるいは、ここ10年ぐらいで最も影響を受けてきたミュージシャンたちをハイライトしたかった。もう一方では、最近の僕の曲をショーケースしたかったんだ。ニューアルバムの雰囲気からあまりかけ離れたものにはしないで、何らかの形で、演出なり質感なりで繋がりのあるものにしようとした。あとさっきも言ったように、既存のトラックにキーボード・ソロを加えたり、メロディーやコードを引き立たせるために、上から演奏をして遊んでみたんだ。 「最初の音楽サイクルが終わりを迎えたような気分」だとあなたは最近おっしゃってました。これはどういう意味でしょう？ 人生を通して成長する過程で、人はいくつかの段階を踏むと思うんだ。人は皆自然に歳をとるし、過去の過ちや達成したことを振り返る機会がある。以前の、「MicroKorgを極限まで使い倒す」手法はもっと若かった頃の自分なんだ。別に、歳をとったとか大人になったって感じているわけではないけど、その章を閉じて、新しい1ページを始めたかったんだ。今やっていることも今までやってきたことと深く繋がっているが、向かう方角が多少シフトしたと言えるかな。そして、もし違う楽器で同じサイクルを繰り返していたとしても、そこに面白味はあると思うんだ。 あなたの音楽には何か、本質的な美があると感じます。あなたも自身のサウンドにそういった印象は受けていますか？ それは間違い無くニューアルバムで表現したかったことだね。単純さ、そして減速、そういったものをどうにか体現させたかった。フュージョン・ミュージックとジャングルに夢中になって育った僕にとって、それは難しかった。15年経ってやっと、3つのコードで成り立っている曲で満足できるようになったのは不思議なことだが、ようやく到達したんだ。 今後の予定は？ 12月半ばまでツアーがあって、その後は1ヶ月休みだ。最近制作ができていないから、制作できる時間があるといいんだが。
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