RA.370 Archie Pelago

  • Published
    Jul 1, 2013
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    104 MB
  • Length
    01:30:00
  • ブルックリンのリビングルームから放たれる即興ダンスミュージック
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  • Archie Pelagoをただのギミックだと判断してしまう気持ちも理解できなくはない。何しろ、エレクトロニック・ミュージック・グループのフロントマンの本業がサックス奏者であることはそう無いし、ライブでの機材のセットアップがフローチャートが無くては理解できないほど複雑なのも珍しい。 (Real Scenes: New Yorkでの彼らの演奏シーンに注目。)しかし実際彼らの音楽を聴いてみれば、彼らの柔らかなトーン、揺らめくメロディ、そしてアトモスフェリックなサウンドに心を奪われ、細かいことは忘れてしまうはずだ。今までSlime Recordingsなど小さなデジタルレーベルから、Mister Saturday Night、Well Rounded、そして自身のArchie Pelago Musicなどからアナログをリリースしてきたブルックリン拠点のこの3人組は、ジャズのサウンドや即興性、実験精神を現行のダンスミュージックと融合したスタイルを展開する。Greg Heffernan、Dan HirshornとZach Koeberの3人はクラブイベントで仲良くなり、共にハウス、テクノ、ベースといった音楽をTURRBOTAX®などのローカルイベントで吸収したが、彼らが学校で受けた音楽教養こそが彼らの音楽プロジェクトの土台になっている。 RA.370は、そんな彼らの多岐にわたるサウンドを、独特な繋ぎ合わせ方で形にしたミックスだ。DistalやClay Wilsonといった仲間の曲から、Sandwell Districtなど意外なチョイスの楽曲、そしてたっぷりと自身の作品も盛り込んでおり、この3 人だからこそ作る事ができた珠玉の90分になっている。 近況報告をお願いします。 最近、自分たちのレーベルから初リリース作品、「Sly Gazabo」を出したんだ。とても仕上がりに満足してきるし、反響も良かった。ライブは、WilliamsburgのマンスリーイベントPercussion Lab だとか、色々なブルックリンのイベントでプレイしているよ。 制作環境について教えてください。 このミックスはとある土曜の午後、Gregのアパートでライブと同じセットアップで、ワンテイクで録ったんだ。ZachとGregがそれぞれチェロとサックスを演奏しながら、Seratoと連動している状態のAbleton Liveをそれぞれのパソコンで操作して、DanがRane Sixty Eightと2台のタンテで、リアルタイムでミックスをした。 今回のミックスのコンセプトは? 僕らのライブを見た事が無い人のために、普段のライブのロングバージョンを録音してみることにしたんだ。90分間集中して色々試してみて、どのように曲が展開するかだとか、どのようにテンポが変化するかなど実験をしたんだ。最近ライブでやっている僕らの未発表曲や、友人知人の未発表曲、そしてインスピレーションを受けているアーティスト達の曲などを詰め込んでみた。とても緩いプランだけ決めて、即興で制作したよ。 チェロやサックスは、あまりエレクトロニック・ミュージックで注目される楽器ではありません。なぜこういった楽器を使用してダンストラックを作ることに決めたのですか? Greg Heffernan: Archieを結成する前から、僕はプロのチェロ奏者としてAbleton Liveを使用した演奏を試していた。Archieを結成した後、それまでやっていたことをArchieのサウンドに取り入れるのは僕にとっては自然な流れだったんだ。 Zach Koeber: 大学でジャズ演奏を学んでいたころ、自分のサックスプレイにエフェクトペダルを使用するようになったんだ。そして2010年にArchieを結成して、僕が望んでいた即興演奏と電子的な音加工の融合が実現したんだ。 Dan Hirshorn: 僕らは全員ダンスミュージックが好きで、皆楽器を演奏する。その2つを組み合わせることは、一緒に音楽制作を始めた頃から避けて通れない道だったのさ。 他人の楽曲に即興で演奏をのせ、その場で即席リミックスを作ってしまうことを良くやっていますが、ライブで使用する曲はどういった曲をチョイスしていますか? 僕たちが即興したくなる曲は、リズム的やメロディ的に何か惹かれるものがあるんだ。大抵、アレンジはミニマルで間がある曲を好む。その曲に僕たちの要素を加えやすいからだ。常にその曲に刺激されながら、お互いも刺激し合って演奏しているよ。 今後の予定は? 秋には初めてのヨーロッパツアーが控えていて、9月にシアトルのDecibel Festivalもある。7月22日には シングル「Breezy Whey / Backflight」がThefftのリミックス付きで発売する。その後にも秋にEPを予定している。つまり、今後もたくさん新作、ライブが控えているという事さ。
  • Tracklist
      Distal - Docking With The Station Brandt Brauer Frick - Bop Archie Pelago - Memos Archie Pelago - Madame Suede Nightshade Dino Sabatini - Vision Quest Nina Kraviz - Ghetto Kraviz Archie Pelago - Clammy Customer 2nd Sun - Freeq The P Maya Jane Coles - Little One Sage Caswell - Buyerside Archie Pelago - In The Room Sandwell District - Grey Cut Out Clay Wilson - Untitled 2 Archie Pelago – D's Diamonds Archie Pelago - Nancy's Library Archie Pelago - Sly Gazabo Photek - Knitevision
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