RA.339 October

  • Published
    Nov 26, 2012
  • Length
    01:33:00
  • ヘッズに送る良質ミックス
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  • 便宜的にUKのダブステップ/ベースミュージック・シーンと一緒くたにされる事が多いが、ブリストルのJules Smithはここ5年ほど、クオリティの高いハウスミュージックを創出してきた。彼の地元がその流行のサウンドに夢中になる前から、すでに彼は現在のスタイルで活動しており、自身のCaravanや、RippertonのPerspectivといったレーベルでリリースしてきた音源がその証拠となる。様々な音楽スタイルを吸収し、Appleblim、Will SaulやBoraiなどと精力的にコラボレーションを続けるSmithだが、ここ最近のパートナーであるベルリンのJohn Osbornとの出会いで、どうやら彼は自分の進むべき方向を見つけたようだ。2人はレーベルTANSTAAFL (There Ain't No Such Thing As A Free Lunch) を最近立ち上げ、彼らのDJプレイや12インチを通し、Fred P、Joey Anderson、Anthony Parasole、Levon Vincentといったニューヨーク/ニュージャージーのディープハウス勢と仲を深めている。今回のミックスにも入っている彼らの新作TANSTAAFL 003、"Transcending Biology"は2人らしいスモーキーなサウンドに仕上がっている。 今回のSmithのミックスはリリースに通常より時間がかかってしまったが、そのお陰で私達は、今年のテクノ/ハウス系ミックスの中でも上位にランクインするであろう、この良質のミックスをじっくり味わうことができた。 まずは近況報告をお願いします。 スタジオでの制作をしたり、 TANSTAAFL 003のリリースの準備をしたり、それからスケボーで180キックフリップができるように練習したりしているよ。 ミックスの制作環境について教えてください。 2台のTechnics 1210と、修理が必要なTechnics SH-DX1200 DMCミキサー1台だ。フィルターやエフェクトなどない、2チャンネルとEQのみのシンプルなヤツだ。 どういったテーマでミックスを制作しましたか? 普段スタジオで制作しているものと、クラブでプレイするもの両方をまとめたかったから、自分の曲で気に入ってるのをダブプレートにカッティングして、自分のサウンドに近いと思うアーティストの楽曲と共にミックスしたんだ。 今回のミックスにはニューヨークのプロデューサーが多いように思いますが、彼らとは近いものを感じますか? ああ、そうなんだけど、具体的に何なのかは自分でも解らないんだ。実は10代の頃から音楽的にNYCには繋がりを感じていた。Glenn Branca、Sonic Youth、Blondie、Kool Herc、Public Enemy、Velvet Underground、Suicide、Television、MARS、DNA、James Chance、Larry Levan、Paradise GarageやThe Loftなど、ニューヨークから発信されていた音楽にすごく惹かれていたんだ。現在でもLevon Vincent、Anthony Parasole、Fred P、ブルックリンのVoodoo DownクルーやBunkerクルーなどに注目しているし、ニュージャージーのDJ Qu やJoey Andersonも忘れてはいけない。 あの街だとか、その周辺から出ている音楽の心構えが凄く好きなんだ。粗くてルーズで、必死さを感じない。装飾の無い、心がこもったナチュラルな音楽だと思うんだ。なぜかは解らないが、他のサウンドと比べて、彼らが放つサウンドにもっとも共感できると感じてる。 去年のビデオ特集Real Scenes: Bristolは、ブリストルのシーンは非常に良好だという結論で終えました。現在でも同じ事が言えると思いますか? ああ、間違いないね。ここのシーンは非常に良い状態だと思うよ。世界中の人がブリストルのパーティーに遊びに来るんだ。テクノやハウスのシーンの中でブリストルが注目を浴びているのも嬉しいことだ。 今後の予定は? Will SaulとのコラボレーションがAusでのリリースを控えていて、Skudgeでの二枚目のEPも来年発売予定だ。もちろん、TANSTAAFLのリリースもこれから続々登場する予定で、今のところTazz、Jilt van MoorstやKEL (Elias Landberg/Skudgeのメンバー)の作品が全て来年に出る。今後Skylax やSkudgeでリリースする予定の作品を現在制作中でもある。そして、グラスゴーのFirecrackerのサブレーベルで何かを出したいとも思っているから、今後もしばらくはスタジオにこもっているだろう。DJギグでも面白そうなのがいくつかあって、Tresorでの隔月のTANSTAAFLや、Eastern Electrics NYE、fabricでのショー、そして俺のPanorama Barデビューも控えている。
  • Tracklist
      Che - The Incident (Wet Dream Mix) - Alleviated Records DJ Qu - Movements - Underground Quality October - Gate 2 Yesterday - Skudge / dubplate October/Osborn - Trancending Biology - TANSTAAFL / dubplate Omar S - Busaru Beats - Sound Signature John Osborn - Epoch 4 (Version) - TANSTAAFL Unknown Artist - Brotherhood - It's Not Over Aubrey - Vortex Two - Lifeworld October - Planet of Minds - TANSTAAFL Joey Anderson - 3200BC - Until My Heart Stops Ra.H & Dynamo Dreesen - Spacepops (Donato Dozzy rework) - Morphine Doser Spektor - Pipe Bomb - Sound Signature XDB - Recago - Dolly DJ Spider - N.A.S.A. Deception - Plan B TSC - Escape - One Track October - Goddess Is Woman - unreleased dubplate
RA