RA
RA Japan
RA
Global
Local
Music
Interact
フォーラム 最新
Search RA
Marcel Fengler: Found in translation
Marcel Fengler: Found in translation

RAのTodd L.BurnsがBerghainレジデントの彼に、ニューミックス、ニューレーベルなどなどに就いて質問を投げかけてみた。

Michael Lewisは、何故ドイツがきわめて重要な経済大国になり得たのかという問いに対する最近の説明の中で、あたかも全国民がBerlizの完全集中プログラムを受けたかの様な(ドイツでの)英語の普及ぶりに驚きを顕にしている。さて金の惑星では、ここドイツに於いてさえも英語は公用語だ。テクノの惑星でに於いても然りだ。とは言うもののMarcel Fenglerはこのインタビューがどうなっていくのか若干心配しているようだ。Berghain惑星には東側から来た連中がたくさんいる(Fengler、Marcel Dettman、Norman Nodgeらもそう)のだが、彼らの多くは自分のネイティヴ以外の言葉で自分を説明する事に抵抗があるようだ。

メールで"mate"や"coolio"などの言葉を使ってくる奴は他の連中よりは英語が達者なものだ。先月Fenglerにベルリンで会ったが、私たちはお互い誤解する事もあまり無く楽しく会話を弾ませる事ができた。殆どの話題は音楽やパーティーのこと,この街のBerghainのレジデントの彼にとっては長々と語るには十分簡単な話題だ。彼は結局人生を(音楽に)捧げた、偶然性に任せたゴルフゲームみたいなことには目もくれずに。もし私のドイツ語がもっと上手かったら、もっと彼のことが理解できただろうに。

私が彼に関して発見した事は他愛の無い事。ベルリンの外で育ち、90年代初めにテクノにやられ、市の内外でパーティーをスタートし、最終的には友人たちと一緒にプロダクションにもトライすることになる。予想外だったことはそれらの友人たちが前述のDettmanやNodgeだったこと。そして彼らが自分たちの力でキャリアを築きここまでやってきたことだ。Flangerは言う「最初の2年はよくDettmanと普通にセッションしていた。Abletonを理解したかったんだ。」とは言うものの、長い間それは趣味の領域を出なかったそうだ。

Flangerは学校で郊外や特定地域の開発を学び、ベルリンから離れ9時5時の仕事に就くべく準備生活を送っていたのだ。クラブや音楽の生活から遮断されていたが、学校を卒業するにあたって、彼は真のジレンマと対峙する事になった。「音楽をとるか仕事をとるか、非常に困難な選択だよ。音楽への傾倒が軽かったわけではない、むしろ僕はそれまで勉強してきたし、何も得られない仕事はやりたくなっかた。うちの親も、おいMarcelお前はどう考えてるんだ?もっと自分の心に正直になれと言われて、最終的に正直に考えて音楽をとったんだ。」

彼は市のあちこちでDJをしていたが、その頃幼馴染のDettmanはOstgutからいち早く世に出ていた。それで彼から、新しいクラブが近々オープンするからミックスを渡すようにと言われる。「彼らは新しいタレントを探していることに気付いていた、だから僕のミックスCDを渡したんだ。Dettmanと電話で話してるときに僕の頭のベルも鳴ってひらめいて、Berghainだろうなってピンと来たらそうだったんだ。」彼は笑って続けた。「彼らは、ハローMarcel、ちょっとミーティングしたいんだけどって言うんだ。Berghainの一員になった瞬間、僕の人生は変わったね。こんなホームをずっと探していたんだよ。」
Berghainが本物でなかった事は無く、それ故に今ではエレクトロニック・ミュージックの世界で最も皆の話題に上がる場所になったのだ。然しそれは他から与えられたものでも無い。(Berghainの)評判を形作る色々なファクターを見てみたら分かることだ。入場に関するポリシー、長いオープン時間、一切写真を受け付けないこと、そしてもちろん音楽自体などだ。DettmanやBen Klockがインターナショナルなスターになると誰が予想しただろう?さらにOstgutが誰もが知るところの象徴(的な場所に)なるとは。「誰もその後二年でクラブがあんなになろうとは予想もしていなかったよ。」Flangerは述べる。

それは周りの人間が思うよりも、更にずっと着実に段階を踏んで進められてきた。例えばOstgutはAndre Galuzzi初のミックス作品(注:実際には4作品目)を出す事のみで始まり、その後DettmanとKlockがデモをドロップし、そこからは自然に伸びてきた。Flangerが年に一枚しかリリースしないのには陰謀めいた理由などは何も無い。「僕は完璧主義者で(似たような)トラックを増殖させるタイプではないんだ。自分の作品をゆっくり作るのが好きなんだ。それをコンピューターに保存して3週間は聴かずに寝かしておくんだ、それで本当にキャッチーなところを吟味して決断するんだ。オッケーいい感じだって。」彼は説明する。

同様に、彼の音楽制作方法についても一切秘密めいたところはない。実際あなたは、彼がアナログ機材を大して使用していないことを知って驚きさえするかも知れない。しかしそれも次期に変わるだろう。彼は言う。「コンピューターだけで製作がすべて出来たら大分いいんだけど、この2年間ずっと機材を置くスペースを作ろうと思っていたんだ。フラットで製作していると近隣の人や騒音の問題は常について回るからね。それで友人と機材を持ち寄って共同でスペースを使う事にしたんだ。マウスをクリックして作るのは程々にしてもうちょっとハードウェアでやってみたい。」

Marcel Fengler at Labyrinth


このニュースタジオ計画は、彼のリリースが以前より少し増えて来た頃に実を結ぶだろう。彼はIndex Marcel Fengler = IMFという、彼自身のレーベルをそろそろスタートさせる。他のレーベルのリリーススケジュールに縛られること無く製作が出来るようになるとのこと。もちろんテクノがベースだが、Fenglerは先々には何か驚くようなことも考えているとのことだ。

しかし目下のところ、彼の一番の話題はどうしても彼のミックス(CD)に集中するだろう。ファーストフロアを祝う5連作中の最後の一枚だ。彼のスタイルは概して、全編に渡って様々なサウンドを上手いこと行ったり来たりして、Dettmanのピュアテクノでも無く、Klockのハウス的なバウンス感とも違った作品をプレイしているような感じだ。Seijiのガラージがかかる時もあるし、Dr. WalkerがByetoneをリメイクしたインダストリアルなエレクトロがかかったりもする。Fenglerはいつも、自身のDJをうねうねと進んでいくような感じだと言っているが、今回の『Berghain 05』はまさにそんな感じだ。Alva Notoが、ダンスフロアーで実験的なことが得られ、如何にそれが機能しているか、Marcel FenglerのDJを聴いて目が覚めたと言わしめたのも納得である。

「僕はある種のブレークを作るのも大好きだよ。お客が座り込んで、あれ何してたんだっけ?みたいになるような。常に違った衝撃と変化の瞬間を見せてあげるよ。」Fenglerは言う。「僕はセットの中で(音楽が)変化していく瞬間がとても好きで、次に全く違ったスタイルのサウンドを被せていったりする。ヘッドホンを通して次のトラックを聴いている時とかはヤバイよね。2ヶ月もレコードバッグに入っていたレコード達がその時に初めてミックスされるんだ。ワォッ!何で今までこのミックスをしてなかったんだ!みたいにね。」

色々なジャンルやサウンドが溶けて混ざり合っていくようなスリル感は、通常ライヴな環境で出来上がるものだ。しかし今回Fenglerは、完璧さを優先して、先ずコンピューターでそれを確認してからにすることにした。「まずコンピューターで始めて、あとで実際にレコードやCDでミックスするやり方を選んだ。すべてコンピューターでやってしまったら、すべてのトラックをエディットしてしまうだろうね。それでコンピューターはトラックをエディットして少し変えるためだけにしか使わないようにした。」とは言うものの、彼がどういう風に(彼の音楽的な影響や関心をすべて網羅するような)ストーリーを伝えたかったのかは、『Berghain 05』を聴くのが一番だろう。彼を通訳したりする必要も無い。サウンドが全てを語ってくれるだろう。

Translation / Tsukasa Kataoka
Published / Thursday, 15 September 2011

Photo credits /
Dettman / Fengler - Daddy Got Sweets
Labyrinth - Kazuhiko Kimishita


Share this article



Features















Other features
多作で知られるMachinedrumことTravis Stewartが今年の最優秀作品のひとつと言える作品をリリースしたことを受け、RAのHolly Dickerが話を聞いた。
多作で知られるMachinedrumことTravis Stewartが今年の最優秀作品のひとつと言える作品をリリースしたことを受け、RAのHolly Dickerが話を聞いた。
Honest Jon's、Mo Waxでの印象的なスリーヴ・アートを手掛けるデザイナーWill Bankheadがそのキャリアを振り返る。
Honest Jon's、Mo Waxでの印象的なスリーヴ・アートを手掛けるデザイナーWill Bankheadがそのキャリアを振り返る。
『The Lost and Sound: Berlin, Techno and the Easyjetset 』の著者が、ベルリンがどのように文化的重要な軸となっていったのかを説く。
『The Lost and Sound: Berlin, Techno and the Easyjetset 』の著者が、ベルリンがどのように文化的重要な軸となっていったのかを説く。



RAについて  
スタッフ  
モバイル (beta)  
イベント投稿  
Copyright © 2013 Resident Advisor Ltd.
All rights reserved. 利用規約 & プライバシー.