Peter Gavrielのカセットは、僕が初めて買ったものだよ。僕が小さすぎて、母親に買って来てもらったんだけどね。
このアルバムを買ったのは、いつ?H?
10歳の頃で、イタリアでは当時、けっこう有名だったんだ。“Shock the Monkey”っていう曲が収録されていて、そのミュージックビデオがとても衝撃的だったんだ。その他の事は詳しく覚えていないんだけど、とにかく当時ミュージックビデオは斬新で、作っている人もそこまでいなかった。イタリアで初めてMTVが来たときは、24時間ずっとやっているわけではなかった。放送してもせいぜい4, 5時間で、その理由もミュージックビデオがそんなになかったから。 "Shock the Monkey"はエッジーなポップソングなんだけど、この曲以外は全てエキスペリメンタルすぎて、十歳の僕にはまるで理解できなかったんだよね。
『Touch』を買ったのは、ちょうど修学旅行でロンドンに行った時だったと思う。12歳くらいの時かなぁ。“Here Comes the Rain”は話題の曲だったし、アルバムの他のトラックもとても面白いものばかりだった。両親からの影響を一切受けていない曲としては初めてのものだよ。当時イタリアにはTVチャンネルやラジオ曲も少なかったから、アンダーグラウンドなエクスペチメンタル・エレクトロニックの動きについてあまり知らなかったんだ。でも僕が行き着いた音楽は、出会うべきして出会ったんだと思う。Duran DuranやSpandau Balletの初期の作品なんかもあるけど、 Eurythmicsのこのアルバムは、よりムードがあってエッジもきいているんだ。
このアルバムに収録されているものの多くは、シングルリリースになんか出来ないものばかりですよね。
"No Fear, No Hate" は、とても変な曲だね。アフロトラックみたいだし!Kraftwerkにも同じ事が言えて、僕に大きなショックを与えてくれたよ。
もし出来るんだったらね。殆どの曲のテンポは遅いからなぁ。けど、ウォームアップのセットを組むなら、もっと冒険心に富んだものを展開させるよ。80年代のものや、ちょっと変わったやつをセットに入れたりする。この前ベルリンで回した時、ハウス系のものをかけた後に EurythmicsやFrankie Goes To Hollywoodなんかをかけたんだ。最近では、 Kenny Hanlon や Lunar Disko のメンバーとか、地元のアイルランド人のDJのセットを聴いたりしているんだけど、とにかく目が離せないようなセットを展開しているよ。エレクトロからシカゴ、そこからイタロへいったり。そういうセットは、アメリカのDJ Ron Hardyあたりを彷彿させるね。あの当時、同種のハウス、スロウなテックハウスもしくはテクノが流行っていて、どれも同じようなサウンドが入っていたんだ。セットの中で、別のスタイルに移行する時に必要なエネルギーは相当のものだね。もし機会があれば、もしくはエジプト人好きなんかがいればWhodiniをかけるよ。
昔、ヒップホップのレコードを死ぬ程持っていたんだ。ローマで初めて行ったイベントは、 Public EnemyやRun DMC, Derek Pなんていう豪華ゲストが3人同時に来た時だったね。Derek PがDK ScratchとかいうDJを連れてきていて、デッキの上に立ち上がってカッティングなんかをし始めた。それ以前にターンテーブリストなんて見た事がなかったんだ。87, 88年くらいだったかなぁ、とってもショックだったのを覚えているよ。それからすぐにターンテーブルのセットをどうにかして買おうと思ったんだ。お金を貯めに貯めて、クオリティーのもの凄く悪いデッキを購入して、最終的にはTechnicsのセットを購入するまでに至ったんだ。ターンテーブルを使って、よく家で友達と小さなコンペなんかを行っていたよ。
当初は、Run DMCやThe Fatboys辺りのポッピーなヒップホップばかり聴いていたんだ。そういったメジャーなものの後に、Public Enemy, Just Ice and Ice T など、めちゃくちゃかっこいいインディペンデント・レーベルのアーティストの存在を知ることになった。とにかく初めは、彼らが一体何を言っているのか必死に理解しようとしたよ。ラッキーな事に、レコードカバーの中には歌詞も入っていて、 Ice TとPublic Enemyを通して英語を学んでいったって感じだよ。Iceはとにかく僕のお気に入りなんだ。生々しさが直に伝わってくるようなプロダクションはそんなになかったからね。ヒップホップの好きな点、全てを彼が表現しているようなものだ。プロダクションという点で、言葉は最もベーシックなメディアだよね。彼の曲の中に、ドラムのビートが鳴り止んでもIceが喋り続けるものがあるんだ。で、プロデューサーがやってきて、「おい、もう録音は終了したぞ」って言いに来る様子までもが聴こえる。そんな言葉を無視するかのように、彼はライムをし続けるんだ。お気に入りだよ!