会って早々感じたこと、それは、2009年のAzari& IIIの活躍は、本来彼らが持つポテンシャルに至らないまま終息してしまったのかもしれないという事だ。彼等の代表作 "Hungry for the Power" そして"Reckless with Your Love" はremixに引っ張りだこ、曲自体も同年、気分の良くなる‘本物’のハウスミュージックとして多くのダンスフロアーを湧かせた。2010年には2枚のEPをリリースしながらも、レーベルとのイザコザや、Youtubeから "Hungry"のビデオクリップを放映禁止にさせられたりと、徐々に彼等の活動に影を見せ始めた。
Fritz Helder: この曲を作ることによって、特に僕とStarvingはゆっくりする機会を貰えたと思っているよ。オリジナルの曲はもう知られていて、皆から喜ばれるのは分かっているからね。オリジナルに僕たちのビジョンを付け加えたって言う感じだよ。
Green Velvet La La Land 2001
この曲を初めて聴いた時の事を覚えていますか?
Fritz Helder: 高校を卒業した2001年だったかな。僕は北カナダで育ったんだ。アフターパーティーやレイブなんて無縁の場所で、地元にあるラジオ局で育った。ある時、友達のパーティーにいて、これを聴いたんだ。耳がウサギみたいに立ったよ。「なんだこれ?なんて言ってるんだこいつ?」って。これがダンスミュージックとの出逢いだよ。
Fritz Helder: そう。だから僕にとってなおさら魅力的だったんだ。ポップな曲調の中で、ドラッグやアフターパーティー時に繰り出されそうなエピソードなんかを語ったりして。「アフターショーには誰が連れていってくれるの?」って。楽しい夜の中の物語に、クラブのポリティックについても触れていて、とても良い歌詞なんだ。
自分たちの歌詞は、とてもオープンな感じでありたいんだ。。具体的な事を表現するような歌詞ではなくて、読む人に解釈を任せるようなね。ある人にとって、僕たちのアルバムは気分を上げる為のものだろうし、もう二度と足を踏み入れたくないものであるかもしれないし。
Green Velvet / Cajmereのパフォーマンスを生で見たことがありますか?
Fritz Helder: 彼のDJセットをトロントで何年か前に見たことがあるよ。良かったけれど、おもしろくもあった。クレイジーな存在というイメージがあったんだけれど、実際は僕たちと同様普通の人間だったんだ。とても健康的そうに見えたし…ちょっとクレイジーな感じを期待していたんだけどね。
Fritz Helder: こういうコントラストがあるから、僕たち自身も興奮できるんだよね。 Cedric (SYF)と僕はよくクラブで踊ったりしていたんだ。僕たちはコインみたいなもので、裏と表の関係だった。ステージ上での彼はまるで液体のように流れる感じで、僕はより反対の方向へ目指した。僕は長い間ダンサーとしての活動をしていたから、それがルーツになっているよ。ダンスを通して音楽を知ったんだ。クラシック、ジャズ、ヒップホップなど、とにかく動きを通してコミュニケーションするのが好きなんだ。
"The Worker"のインスピレーションはあなたの生まれ育った街からきているのですか?機械工業の歴史をそのまま表現しているようですが。
Alphonse Alixander Lanza III: あぁ、そんな所だよ。 Fritz Langの『Metropolis』 みたいなもんだ。
ミュージシャンとして、映画から大きな影響を受けましたか?
Alphonse Alixander Lanza III: 僕個人的には、そうだね。本当に大きな影響を受けたよ。映画の音楽も作っているし、映画に育ててもらったんだ。 John Carpenterの音楽は大好きだよ。特に80年代の音楽は大好き。 『Big Trouble in Little China』をついこないだ見たんだけれど、僕の今のムードは、オーケストラのような音楽を作らなきゃっていう感じだ。 『Social Network』 みたいなスタイルもいいけれど、80年代のようなシンセサウンドが結局好きなんだよね。あの時代に映画の音楽を作っていたらと思うよ。最高だっただろうなぁ。
"Love Cuts"が特に思い入れのある一曲というのは、なぜでしょうか?
Alphonse Alixander Lanza III: Throbbing Gristle, Coil, Chris & Cosey, Cabaret Voltaire、全て好きだよ。あの昔のS&M, 脱構築主義的なベッドルームっぽいもの。 『Songs of Love and Lust』 のレコードカバーの裏には、彼らの小さなスタジオの写真が載っているんだよ。モジュラーシンセなんかもあって、曲自体も最高だ。あの、レコードならではのパリパリっていう音もしないんだ。
Starving Yet Full: ハウスミュージック、まぁ、ダンスミュージックとの関わりは長くはないよ。 Snapを実家のテレビ番組で見ていたことはあるけど、 Fritzがこの曲を教えてくれたんだ。最初に聴いた時は、英語を話せなかったから何を言っているかもわからなかったし、曲自体が素晴らしかったから言葉は問題でもなかったんだ。でもFitzが「Little Miss Muffet...what’s in the bowl bitch?(小さくて可愛いミュフェちゃん、ボールの中に何を入れてるんだ?ビッチ。※Little Miss Muffet:童謡)」っていう歌詞が曲の終わりにある事を指摘してくれて、 そっからは聴かなくなったかなぁ。
Starving Yet Full: Boyz II Menの曲をたくさん歌ったなぁ。コンテストの一番始めにやった曲は、 "The Boy Is Mine." だったよ。僕がBrandyで姉がMonica(笑)。当時の彼女には、僕が低い声出せないから男性の曲を歌えないっていう理由を説明しなくてはいけなかったんだ。Celine Dionなんかも歌ったなぁ。いやだなぁ〜、色々と思い出しちゃったじゃないか(笑)
トロントの街で、クラブシーンに足を踏み入れた時期に影響を受けた一曲はなんでしょうか?
Starving Yet Full: Robyn-S "Show Me Love" 、あれははっきり覚えているよ。「なんなんだ、このディーバは?」この曲を聞きながらトロントの街中をキャットウォークしたい気分だった。この曲を街中で聴いてる僕を見たらすぐわかるよ。‘You've gotta show me love. You across the street! You've got to show me love!(私の事をどれくらい愛してるか見せてよ、通りを沿いで、見せてよ!)ってね(笑)’